ソロモン1942〜虎口の海・下 横山信義
2012.11.29 Thursday | by sanasen
戦艦大和を巡る日米の死闘はクライマックスを迎える。
アメリカ軍の水上部隊がついに追いつき、ふたたび海戦になるのだが、大和が操舵能力を取り戻すことによって戦いは日本の辛勝に終わるのだった。
もっと早い段階で、あの「修理」が行えていたら……と考えてしまうけれど海流がある場所では行いにくい方法だったし、絶対にうまく行くと分かっているわけでもない。
なるべくしてなった結果であろう。
重要な指揮官が多く戦死していて、今後の戦局に大きな影響を与えることは間違いなかった。
空母戦力でみれば隼鷹に被害がなかった反面、無理に投入されたエンタープライズがダメージを受けたことが注目される。
ガダルカナル島を巡る戦いは、多少長引いてもアメリカ軍の勝利に終わる公算が高い。日本軍が少しでも戦訓を活かしてくれることを願うばかりだ。
折り返しの前書きで「本作では、戦艦「大和」を「無敵の超戦艦」としては、扱っていません」とわざわざ断っていたことが印象的だった。
架空戦記の大御所がそんなことを言わなければならないほど、どこまでも「特別」な戦艦である。
横山信義作品感想記事一覧
虎口の海〈下〉―ソロモン1942 (C・NOVELS)
アメリカ軍の水上部隊がついに追いつき、ふたたび海戦になるのだが、大和が操舵能力を取り戻すことによって戦いは日本の辛勝に終わるのだった。
もっと早い段階で、あの「修理」が行えていたら……と考えてしまうけれど海流がある場所では行いにくい方法だったし、絶対にうまく行くと分かっているわけでもない。
なるべくしてなった結果であろう。
重要な指揮官が多く戦死していて、今後の戦局に大きな影響を与えることは間違いなかった。
空母戦力でみれば隼鷹に被害がなかった反面、無理に投入されたエンタープライズがダメージを受けたことが注目される。
ガダルカナル島を巡る戦いは、多少長引いてもアメリカ軍の勝利に終わる公算が高い。日本軍が少しでも戦訓を活かしてくれることを願うばかりだ。
折り返しの前書きで「本作では、戦艦「大和」を「無敵の超戦艦」としては、扱っていません」とわざわざ断っていたことが印象的だった。
架空戦記の大御所がそんなことを言わなければならないほど、どこまでも「特別」な戦艦である。
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虎口の海〈下〉―ソロモン1942 (C・NOVELS)