真伝 大坂の陣3〜決戦!夏の陣 伊藤浩士
2013.07.30 Tuesday | by sanasen
お年寄りの熱中症にはご用心!水の補給はこまめに行いましょう。しごきで水を摂らせないなどもっての外。
水の補給に関して家康と昌幸の戦いになっている。偶然なのか、観察眼の差なのか、真田昌幸の理論が勝利して、家康は夏の陣に倒れることになってしまった。病気で体調が思わしくないなら春の陣や秋の陣をやればよかったのに、身体にこたえる冬や夏ばかり遠征をおこなうから、こんな結果になるのだ……民衆の負担を減らしたいと考えての行動なら立派なものだな。
最後の命を燃やし尽くして五分に近い状態になってしまっても勝ちにくる家康には好感がもてた。外道な行為を繰り返すユッキーよりも勝ってほしいと思ったくらいだ。
だから両者相討ちの結果は納得のいくものと言えないでもない。父親想いの秀忠が死んだのは可哀想だったけど……やっぱり徳川を贔屓してしまう。
彦左衛門がまさかの活躍をしてくれたな。
大坂方が環境テロを活かして六連勝してから行われた最終決戦は、家康とユッキーが自分のカードを積み上げていって、仕掛けが多い方の勝ちという戦いだった。将棋の詰め合いみたいである。
家康がやられても秀忠が無事なら後の展開は変わっていたはずだが、本多正純が余計なことをしてくれた……戦後を睨んで家康が打っておいた手が、戦争中にマイナスに機能することが多かった。池田家の並立状態や、越前松平家の扱いも同じだ。
なかなか際どい事をしていたと感じる。戦国武将の走りである朝倉孝景なら、犬畜生でもまず勝たなければ意味がないと冥府で家康を笑うかもしれない。
伊藤浩士作品感想記事一覧
真伝 大坂の陣〈3〉決戦!夏の陣 (歴史群像新書)
水の補給に関して家康と昌幸の戦いになっている。偶然なのか、観察眼の差なのか、真田昌幸の理論が勝利して、家康は夏の陣に倒れることになってしまった。病気で体調が思わしくないなら春の陣や秋の陣をやればよかったのに、身体にこたえる冬や夏ばかり遠征をおこなうから、こんな結果になるのだ……民衆の負担を減らしたいと考えての行動なら立派なものだな。
最後の命を燃やし尽くして五分に近い状態になってしまっても勝ちにくる家康には好感がもてた。外道な行為を繰り返すユッキーよりも勝ってほしいと思ったくらいだ。
だから両者相討ちの結果は納得のいくものと言えないでもない。父親想いの秀忠が死んだのは可哀想だったけど……やっぱり徳川を贔屓してしまう。
彦左衛門がまさかの活躍をしてくれたな。
大坂方が環境テロを活かして六連勝してから行われた最終決戦は、家康とユッキーが自分のカードを積み上げていって、仕掛けが多い方の勝ちという戦いだった。将棋の詰め合いみたいである。
家康がやられても秀忠が無事なら後の展開は変わっていたはずだが、本多正純が余計なことをしてくれた……戦後を睨んで家康が打っておいた手が、戦争中にマイナスに機能することが多かった。池田家の並立状態や、越前松平家の扱いも同じだ。
なかなか際どい事をしていたと感じる。戦国武将の走りである朝倉孝景なら、犬畜生でもまず勝たなければ意味がないと冥府で家康を笑うかもしれない。
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