絵と物語でたどる古代史3〜ローマ ロイ・バレル
2016.10.31 Monday | by sanasen
ピーター・コノリー絵。監修 前田耕作/翻訳 高里ひろ。
一つの魅力のない都市からはじまった偉大なローマ帝国の本。牧人たちの寒村からローマが成長して、ついには首都ではなくなり、アラリックに襲われたりヴァンダル族に略奪されたり、そして……。
長い歴史を一冊に圧縮しているだけに、変化が劇的に感じられる。
けっきょく現代でもローマは重要な都市でありつづけている点に注意は必要か。ついつい帝国と一緒に無に還った気がしてしまう。実質的な首都でなくなったことは、かえって都市ローマを救ったのかもしれない。
コンスタンティノープルも今でも栄えているので、その理屈はあたらないかなぁ。
都市の鳥瞰図があるのは、ローマ以外にはカルタゴとコンスタンティノープルだ。コンスタンティノープルにはローマと同じく七つの丘があったと説明されているけど、それよりも半島の立地がカルタゴに似てみえる。
自分たちが起源とする都市より、かつて滅ぼした都市に近いモデルを選んだなんて皮肉だなぁ。
全体的な流れを追うことに忙しくて、五賢帝以降の皇帝一人一人にかんんする記述は乏しかった。それでもキャベツ農民だけはちょっと目立った。
インタビューを受けた架空のローマ人みたいにやっぱり史実でも「なにやってんだ、あいつ」って反応だったのかなぁ。
絵と物語でたどる古代史〈3〉ローマ
一つの魅力のない都市からはじまった偉大なローマ帝国の本。牧人たちの寒村からローマが成長して、ついには首都ではなくなり、アラリックに襲われたりヴァンダル族に略奪されたり、そして……。
長い歴史を一冊に圧縮しているだけに、変化が劇的に感じられる。
けっきょく現代でもローマは重要な都市でありつづけている点に注意は必要か。ついつい帝国と一緒に無に還った気がしてしまう。実質的な首都でなくなったことは、かえって都市ローマを救ったのかもしれない。
コンスタンティノープルも今でも栄えているので、その理屈はあたらないかなぁ。
都市の鳥瞰図があるのは、ローマ以外にはカルタゴとコンスタンティノープルだ。コンスタンティノープルにはローマと同じく七つの丘があったと説明されているけど、それよりも半島の立地がカルタゴに似てみえる。
自分たちが起源とする都市より、かつて滅ぼした都市に近いモデルを選んだなんて皮肉だなぁ。
全体的な流れを追うことに忙しくて、五賢帝以降の皇帝一人一人にかんんする記述は乏しかった。それでもキャベツ農民だけはちょっと目立った。
インタビューを受けた架空のローマ人みたいにやっぱり史実でも「なにやってんだ、あいつ」って反応だったのかなぁ。
絵と物語でたどる古代史〈3〉ローマ