建設中。 勝田尚哉
2017.10.31 Tuesday | by sanasen
巨大構造物の建設中写真をあつめた写真集。すさまじいボリューム感をもった写真がつぎつぎと現れて、人間の営為が行き着いたところを思い知らせてくれる。
ぼくにはとてもできない気分にさせられてしまうが、一人一人は自分の仕事をこなしているだけのつもりかもしれない。
著者は建設会社で勤めた経験のある人なので、段取りの説明が専門的でわかりやすかった。
高層ビルを建てるタワークレーンが解体時には少しずつ小さいクレーンを構築して大きなクレーンを降ろしていき、最終的なクレーンはエレベーターから搬出されることを知った。
ずいぶんと無駄に感じられるけれど、それが一番コストパフォーマンスが良いのだろうな。ヘリコプターで降ろしてもらうわけにはいかないか。
驚くのは橋を一晩でつないでしまう工事で、その重量もさることながら、寸法があわなかった場合の恐怖を考えて竦んでしまう。工事前に十分な検討をしているに違いないが、それにしても一晩で何とかしなくちゃいけないのは大変だ。
詳細な図面や工事担当者の連続性がどうしても必要になる。きっと彼らを含めてインフラなんだなぁ。日本社会はちゃんとそれを評価できているのだろうか。
あとがきが哲学になっていた。「建設中」と途中の状態なのに、「。」を入れているタイトルも哲学的だ。写真によって完成品として区切ったと言いたいのかなぁ。
建設中。
ぼくにはとてもできない気分にさせられてしまうが、一人一人は自分の仕事をこなしているだけのつもりかもしれない。
著者は建設会社で勤めた経験のある人なので、段取りの説明が専門的でわかりやすかった。
高層ビルを建てるタワークレーンが解体時には少しずつ小さいクレーンを構築して大きなクレーンを降ろしていき、最終的なクレーンはエレベーターから搬出されることを知った。
ずいぶんと無駄に感じられるけれど、それが一番コストパフォーマンスが良いのだろうな。ヘリコプターで降ろしてもらうわけにはいかないか。
驚くのは橋を一晩でつないでしまう工事で、その重量もさることながら、寸法があわなかった場合の恐怖を考えて竦んでしまう。工事前に十分な検討をしているに違いないが、それにしても一晩で何とかしなくちゃいけないのは大変だ。
詳細な図面や工事担当者の連続性がどうしても必要になる。きっと彼らを含めてインフラなんだなぁ。日本社会はちゃんとそれを評価できているのだろうか。
あとがきが哲学になっていた。「建設中」と途中の状態なのに、「。」を入れているタイトルも哲学的だ。写真によって完成品として区切ったと言いたいのかなぁ。
建設中。